我が家の甘々執事サマ☆
「百瀬さんが周りに好かれる理由、考えたことがあるかって」
「えっ……」
「お前らとは違うんだよって、ハッキリ言われちゃったわ」
「そんなこと言ってくれたの?」
ちらりと隣を見たら「別に」と顔を真っ赤にしてる。
知らなかった、秀がそんなこと思って、言ってくれたなんて。
「だから、ごめんなさい」
改めて頭を下げる先輩に慌てる。「いいんです」と頭を上げさせ、拳を握りしめる。
「わたし、甘えないようにしようって考えたんです」
えっ、と先輩は目を合わせる。
「百瀬の名前にすがらないように。将来はわたしが継がなくてはならない大きな名前に見合う人間になろうって考えたんです」