我が家の甘々執事サマ☆
「ふーん……んじゃ、結愛ちゃん。次はこれに付き合えよ」
そう言ってニヒルな笑みを浮かべる秀の指差す先。
――“迷い子の館”
全体的に廃墟のように薄暗く、陰気なオーラが漂っている。
「ほんとに?」
「当然。拒否権もなし。行くぞー」
グイと引っ張られるのは右手。
なっ…なんというか、ここ……。
「絶対お化け屋敷じゃないですか!」
「名前からしてそうだろ」
テンション高い結愛ちゃんなら大丈夫だろーと笑う秀。うっ、太刀打ちできない。