我が家の甘々執事サマ☆
「では、迷い子の館の館内をご堪能ください」
入り口のお姉さんから案内された先は、見事に真っ暗。ゆらゆらと揺れるLEDキャンドルまでも、ちょっと怖い。
お姉さんは無表情で、白い着物を着ていた。受付から雰囲気が出過ぎ。
「なにかありましたらこちらを」
と渡されたブザーを握りしめながら。いや、絶叫系とはまた全然違う恐怖……!
「どうした?さっきまでのテンションは」
「る、さいな……」
思わずきつい口調になってしまった。
いやいやいや、ごめんなさい!八つ当たりです!
こんなに雰囲気が怖いなんて思ってもなかったから。
「へぇ、置いていっていいんだ?」
出たよ意地悪!