我が家の甘々執事サマ☆

――っ、

涙目はだめだ、そそられるっつーか。ドキドキするのも無理はないと思う。


うるうるしながら今にもブザーを鳴らしそうな結愛に、俺は「泣くな」となるべく声色を優しくする。


ガラじゃないことくらい承知してる。そりゃ、好きな女を泣かせちまったワケだしな。


「もうヤダ…」


――あーもう、お前が悪いんだからな。


俺は右手を取ってグイといつもより強く引っ張る。驚いたような彼女を見ながら


「手、繋いでてやるから」


本気でこれは恥ずかしいこの上ない。


「あり…がと」


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