我が家の甘々執事サマ☆
「ここ、空いてるから早く」
現実に引き戻れて、ヒラヒラ手を振る結愛さま。
なんだか、無性に苦しいような感情が押し寄せてきた。
これでさよならでいいのかと。
言ってしまっていいのかと。
ふたつの想いがくるくると混じっている。
「ハルトにぃ!秀にぃ!飲み物買ってこよ」
「へいへい」
「適当に選んで来ますね」
琉叶が気を利かせてふたりを連れ出してくれた。
ひさびさの二人きりだ………