我が家の甘々執事サマ☆
「縁談のお相手の、偽りない姿を見たいというわがままです」
――え?
「今なんと」
「見て定めたい」
「その前」
ネオンがぐるぐる回る。
な、なにが起きてるの?縁談の、相手?
『はーい、お疲れ様でした』
掴みかかろうとまでした時、なんともまぁ絶妙なタイミングで。
係員のキレイなお姉さんからコールがかかった。
観覧車から下りるハルトの腕をつかみ、人目をはばからず引っ張った。
「質問に答えて!」
集まってくるみんなの中で、ハルトは秀に合図をした。
「縁談の話が、来てんだよ。百瀬の一人娘と相田の次期代表に」
思いもよらない秀からの言葉に目を丸くする。
「秀も知ってるの?」