我が家の甘々執事サマ☆


「縁談のお相手の、偽りない姿を見たいというわがままです」


――え?


「今なんと」

「見て定めたい」

「その前」


ネオンがぐるぐる回る。

な、なにが起きてるの?縁談の、相手?


『はーい、お疲れ様でした』


掴みかかろうとまでした時、なんともまぁ絶妙なタイミングで。


係員のキレイなお姉さんからコールがかかった。

観覧車から下りるハルトの腕をつかみ、人目をはばからず引っ張った。


「質問に答えて!」


集まってくるみんなの中で、ハルトは秀に合図をした。


「縁談の話が、来てんだよ。百瀬の一人娘と相田の次期代表に」


思いもよらない秀からの言葉に目を丸くする。


「秀も知ってるの?」
< 207 / 239 >

この作品をシェア

pagetop