我が家の甘々執事サマ☆
「だから、執事としてありのままの結愛さまが見たかったんだよ。ね?」
琉叶くんがにこりと微笑む。
「実は、執事見習いとして爺やさまの補佐に短期間入る予定だったんです。ですが」
「爺やの代理として、入ることになったのですね」
それなら合点がいかないわけじゃない。
短期間なら見習いでも支障はないだろうし、わたしとも関わりやすいと思う。
「きっ、気を悪くしないでください、疑ったわけではないんです」
フォローに入るハルト。こんなにあわててる姿は珍しい。
「――…そんなの」
すうっと息を吸う。そんなの、そんなの……
「わたしがバカみたいじゃないですか!なんで気がつかないんだろう!ハルトも、育ちが良いだけになんでもできるんだもん」
ガクガクと、肩を揺する。すると、その肩がクククと震えた。
「なんで笑うの!」
くるりと転換すると、みんなも笑っていた。