我が家の甘々執事サマ☆
我が家の素敵な執事サマ。
ゲートに戻ると、そこにはすでに黒い車が停まっていた。
「爺や」
「ご心配お掛けいたしました、お嬢様」
「もう、平気ですか?」
「そりゃあもう、大丈夫でございます」
いつもの爺やだ。
良かった……
「みんな」
「お別れ、ですね」
慧斗が言った一声にみんなが顔を伏せる。そんな顔、してほしくないのに。
「結愛さまっ!」
琉叶くんがにっこり笑って背中に抱きついてきた。
「わあっ」
「ボク、頑張るよ!絶対にいい執事になるね」
可愛くて弟みたいで、大好きな人を一途に想う琉叶くん。
その一生懸命な気持ちがあれば大丈夫。
「朔ちゃんとの式、呼んでね」