我が家の甘々執事サマ☆
わたしには大方、爺や一人だけだったから…
この暖かい気持ちや、みんなが少し
愛しくなっただけ――
「ならいいんだけどね。じゃあ食べよ!慧斗にぃのビーフシチュー」
ちゃっかりスプーンを手にとって笑う弟ぶんの琉叶くんは、みんなに「にぃ」を付けてるみたい。
「おい、琉叶。結愛さまが先」
しっかり敬語がスタンスだというハルトは慧斗のお手伝い。
「とっとと座れよ結愛ちゃん」
くいくいと指を動かす秀はわたしをちゃん付けするつもりらしい。まぁいいですけど。
「うん」
窓の外の夕闇を少し気にしながらわたしはその場を立った。
「今日ビーフシチューなのですか?」
「あぁ…はい」