我が家の甘々執事サマ☆
「オレは一週間だけ編入させてもらうことになった。家のことはハルトと慧斗がするから」
「なんで秀は学校へ?」
「オレは執事以外にも可能性を広げたいから。それより、急ぐんだろ」
走り出そうとするわたしの制服の裾を秀がつかむ。
「なに」と答えるより先にわたしの身体が宙に浮く。
「ふぇっ」
状況説明するなら、見事にお姫様だっこをされている状態にある。
「もっとかわいい声出ねえの?」
「ちょっと、何して」
「こっちのが早いだろ、姫さん?」
ニヤッと不敵の笑み。
「ハァッ――!?」
公道で恥ずかしいのか顔を反らす結愛に、いつスイッチが入ったのやら秀は走りながら……