我が家の甘々執事サマ☆
「慧斗?はい、これ」
あら熱が取れたクッキーを結愛さまはそっと俺に差し出してきた。
「え」
「あげる、慧斗のおかげでできたんだし」
ヘラっと無邪気に笑いながら。嬉しいんだけど、さらにその優しさは俺を狂わせていく。
「ありがとうございます」
礼を言うと、いやぁ?とまるで気にも止めていないように。自覚なしの不意打ち。
「慧斗にぃズルいー」
俺以外の執事には食べさせても1、2枚だったのに。
お礼、だとしても…
期待は、してしまう。