湖に咲く 一輪の薔薇
『初めて聞いたよ。私立蒼清………?』


拓巳「……覚えてないしね」

いやぁー。
長い名前だねぇ。

あ。
あたしの学校もながいか。




『宿題かぁ〜。あたしの学校は、課題ってみんな言ってる』


レオナ「まぁ……そうともいうねぇ」



『課題…―――………あぁっ!!』


座っていた黒い皮のソファーから腰を上に向けて、一直線にズバンッっと、立った。




卓真「なんだよ」

『や、ヤバいよ!課題学校に置いてきた!』


水樹「あー………恋華ちゃんの学校って進学校だっけ?」


『そう………………なんだよ。だからっ!課題忘れたなんて!どーすればっ!』




優弥「バックレろ」

卓真「シカト」

拓巳「友達に見せて貰うとか?」

レオナ「気にしない」

水樹「俺が慰めてあげるよ!」




駄目じゃん。
バックレとかシカトとか一番駄目だろ。


気にしないって、気にするよ!

最後のは答えじゃねーよ。


一番ましなのは拓巳だけど…………見して貰うとかあたしには無理だし。
逆に見せる側だから。






うーん……

と1人で唸っていると、ひらめいた事。


『ピラリラリーン☆』




人差し指をピンッと立てて、擬音を口にした。


みんな「「「「「ビクッ」」」」」



レオナ「な、何?れーちゃん」

みんな、「何だ?コイツ」的な目で見てくる。

あたしが変な事言ったからだろうけど。





『フッフッフ。あたしの携帯は〜?』






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