恋の法則
【恋の法則2】

友達

「やぁだ。なつみ。
藤沢君と仲いいじゃん」




昼休み。


公太郎の


「距離を置こう」


宣言から、一週間くらい経った日。

友達の、智美(ともみ)に言われた。


私は言葉の意味が分からず、

「へ?」と間抜けな声を出した。


智美が



「何とぼけてんのよ」

って、私をこづく。



とぼけてる…って、

私はいつもこんな感じなんですけれど…。




「さっきも何話してたのよ~」
"さっき"、と言われて
私は「あぁ」ってなる。



「何って…本の貸し借りしただけ」




藤沢に貸してもらった本を智美に見せた。




あの図書室で一緒にサボってから、


藤沢とは何となく教室でも喋るようになって

さっきも藤沢が


「天宮でも読める本」

って言って、本を貸してくれた。



ま、友達だよね。





智美はちょっとつまんなそうな顔。



分かりやすい奴……。



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