恋の法則
図書室っていいなぁ…


5限目のチャイムが鳴る。






私は一人だけの空間を楽しむように、


本棚に体を預け大きく伸びをした。



私のお気に入りの場所。



しかも、今は貸し切り状態。



なんてったって、サボりだもんね。


どーでもいい本を棚から引き出し、


パラパラめくる。



もちろん内容なんか頭に入ってこない。





「距離置くって何さ…」


私は呟く。



さっきの公太郎の顔を思い出す。


結局、「うん」と頷くしか出来なかった。




でもさ、私は距離なんか置きたくなかったよ。



だって、関係が冷めてるかもしれないけど



私は公太郎のこと嫌いじゃないもん。




ちゃんと好きだし。



別れるなら、ハッキリ言ってよね。



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