恋の法則

ココア

課題が終わったのは、もう日がすっかり落ちた頃。



「あーっ終わったー!」



私は泣きべそをかく。


もちろん歓喜の。




「藤沢っ!終わったよ!」



後ろを振り返る私。



しかし




「…藤沢?」




後ろの席に座っていたはずの藤沢がいない。


空席だけがそこにある。



さっきまでそこにいて

「あと少しだぞ」

って励ましてくれてたのに…。



シンとした教室には私だけ。




さすがに…帰っちゃったのかな…。




そりゃ、そうだよね。


って私は納得する。



もともと私の都合で付き合わちゃったんだし。



でも



「一言くらい声掛けてけ…ネクラ」


教科書をパタンと閉じた。
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