恋の法則
私はため息をついて、

床に寝転がった。






本のにおい。



あぁ落ち着くな…。





まどろみが、私を襲ってくる。





「もういいや…。寝ちゃお…」




目をつぶって、眠りを待ったのも



つかの間―――






「おい、邪魔」






聞こえるハズのない人の声。





あれ?今授業中だよね?





何で人の声すんの?





しかも、「邪魔」って私のこと?








失礼だな。





しかも私ってば、今超不機嫌なんだよね。






邪魔しないでよ。





半分、寝ていた私は


空耳空耳。


と自分の中で解決し、



固く目をつぶった。





なのに





「おいっ!邪魔だってぇの聞こえねぇのかよっ」





私の背中が、誰かによって小さく蹴られる。





聞こえてるよっ!!!
空耳!!



「ぁぁぁあ!うるさいなぁっ!!」



バッと起き上がり、



私は声を上げた。

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