恋の法則
その授業が終わった後、
私にはやっぱり課題が待っていた。

まぁ他にも課題を出されたヤツは沢山いるけど。

でも、続けて他の授業まで…

トホホ…って感じ。


頭をうんうん悩ませながらため息。


何だかご飯も喉に通らない気がする。


フォークに刺した唐揚げを見つめ、

課題プリントへ目を落とす。



「やっぱり…私ってバカ?」


「んー…てゆーかアホ?」


智美は頬杖をついて、さも当然のように言い切った。



「あはは。…ですよね」


それよりも…これ難しいんですけど?


「はい」


一冊のノートが私の前に。

智美は相変わらず頬杖をついていて


「何?」


ってノートを伺う私ににっこり笑う。


「その授業のまとめ。
アンタみたいなアホでも解りやすく書いてあるよ」


にっこりにもニヤニヤにも見える智美の笑いが天使に見える。


私は「智美っ」と叫んで

彼女の手を両手でギュッと包み込む。


「アンタ、私の天使!堕天使!」

「殺すよ?」


たまには良いところあるんだなぁ。

うるうるした目を指で拭い、ノートをパラパラめくる。


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