恋の法則

でも、そんな私を嘲笑うように

その子達は残酷な事を言った。



「えっ、でも別れたんじゃなかった?」


手が止まって、心臓がキリキリッとした。



「ええ?じゃあ藤沢君と付き合ってるの?」

「何かそれってひどくない?乗り替え?」


えーっと声をひそめてその子達は話続けた。

耳が痛い。


違う。やめて。


乗り替えなんかしてない。


そんなんじゃない。


違うのに…。


何も知らないじゃん…。



ギュッと手の平を握る。

靴はちゃんと履き終わったのに、足が動かなかった。


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