恋の法則
気付けば、私の真後ろに誰かが立っていた。



私はソイツを足元から見上げた。



見覚えのある顔に、




私はゲッとなる。





「なんだ…天宮か…」




ひょろっと背の高いソイツは、


私を見て、



黒のフレーム眼鏡の奥の瞳をまん丸くした。



「何で天宮がいんだよ?サボりか?」




人のこと言えないじゃん。

そう思いながら、




「藤沢こそ何でいるの?」





私は同じ質問を、





同じクラスの


藤沢弘晃
(ふじさわひろあき)


に聞き返した。




藤沢は、私の前に腰掛けると、




「サボり」



無愛想にそう言った。



これが、私と藤沢の初めての会話。
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