恋の法則
かぁぁぁ!!!



本当ムカつく!!!!




私はあぐらをかいて、座っている藤沢の足を

蹴りとばしてやった。


「いてっ!何すんだよっ」



ちょっと怒ったように、藤沢が私を睨む。


ざまぁみろっての。



「わざとだっ!バァーカっ」




威嚇する私。



「そんなん言われなくても分かる」



途端に、冷静になる藤沢。


ちっ。さすがガリ勉。


引っ込みがつかなくなった私は、

図書館を出ようと憤然と立ち上がる。



「何だよ?蹴り逃げ?」


アンタだって、

さっき私の背中蹴り飛ばしたじゃない。



ズガスガと出口に向かった私に、



「天宮」


と呼び止め



「お前が好きな詩は?」



アイツは言った。



詩集を軽く上げ、悪戯っぽく笑った。
< 8 / 74 >

この作品をシェア

pagetop