Five LOVE☆
冷却シートと体温計を持って、部屋に戻る。


「良かった…」


なんて、心底安心したように言う悠月。


「すぐ戻ってくるって、言ったでしょ?
熱測りな?」


そう言って、体温計を渡す。


「なんか…ごめんね…っ… 迷惑かけてっ…グスッ…」


「悠月。
分かったから泣くな。
熱上がるよ?」


僕が一瞬だけ抱きしめようとした刹那、体温計の音が鳴り響いた。


「37、8℃か…
ちょっと高いね…
寝てな?」


「うん…そうする。」


「何かあったら携帯鳴らしてくれればいいから。
僕は隣の部屋で曲のイメージ考えてるよ。」


「ありがとう。」


その後ひたすら、パソコンと向かい合って音のイメージ等を考えていた。


ちょっと悠月が心配で、様子を見に行ってみようと考えたとき…


扉が開いて、悠月がひょこっと顔を出す。


「和っ…
喉…渇いちゃって…
水くれる?」


「ん。
いいよ。
持ってくるから寝てな?」

「ありがとっ…」


悠月はそれだけ言って、ふらつきながら部屋に戻った。
大丈夫かな…


僕は500mlのミネラルウォーターを2本持って、悠月の部屋に戻った。


「はい。
これで大丈夫?」


「うんっ…」


「悠月…なんか食べられる?」


「うんっ。
それは大丈夫。」


お粥か雑炊か何か作ってやるか。


そう思って、僕は下に降りた。
< 102 / 220 >

この作品をシェア

pagetop