Five LOVE☆
入国審査を無事に終えた。使用人の一人は、私たちのスーツケースだけを先にホテルまで持っていってくれるらしい。

サービスいいなぁ…
まぁ、財閥がバックに付いているんだから、ある意味当然か。
オーナー、毎日こんなことしてるのかな?
なんか…ほんのちょっとだけ…うらやましいかも。


フランクフルトに到着して、しばらくバスに乗っていると、辺り一面にぶどう畑が広がっていた。
まるで絵本の世界に来たみたい…


「どうぞ、お降り下さい。 リューデスハイムという、ライン川沿いにございます街にご到着です。」


すごい…ぶどうがいっぱい!!

ドイツ有数のワインの産地なんだって!!

しばらくぶどうを眺めながら写真を撮った後、ホテルに向かった。

すごいキレイ…


「お部屋は、コチラでございます。
どうぞごゆっくり、お過ごし下さい。
くれぐれも、ルームキーだけは紛失なさいませんよう。」


明るい色の電球のせいかなぁ…
オレンジのチェアーのせい?


この空間が…すごい暖かく感じる。


夕食を食べてしばらく経っているせいか、すぐにベッドに倒れ込んだ。


「ねぇ…奈留?」


雅志が…真剣な表情で…真剣な声で…
問い掛けてきた。


「本当なの?
あの…奈留が祝賀会で言っていたこと。」


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