Five LOVE☆
「どうぞ。
ごゆっくりお楽しみくださいね。」


やけにニコニコしている使用人。
何かあるのかな?
そう思って、クルーズに乗り込む。

ライン川に沿うリューデスハイムの街並みを真横に眺める。
景色に感動していると…

使用人に引っ張られる。

着させられたのは…なんとウェディングドレス。

何か…訳が分からないんですけど…


部屋の外に出て、雅志を探す。


あれ…

雅志も…タキシードなんて着ている。
やっぱり雅志…スタイルいいし腕も脚も長いから…似合うなぁ…///


「もう…遅いわよ?
主役のお二人さん?」


そう言ってきたのは…


「お母さん!?」


何でお母さんが?

産婦人科医だから、休みとかないはず…


「だって…せっかくの披露宴ですもの。
行かないと…ねぇ?
奈留に大会のことでおめでとうも言ってないし。」


その言葉に、大きく頷く。

「幸せに…してあげるのよ?
分かってるわね?
雅志。」


そう言って微笑むのは、詩名叔母さん。


「詩名叔母さんっ!!」


叔母さんに、ぎゅっと抱きつく。


「あの…大会の日以来ね。 準優勝おめでとう、奈留ちゃん。」


「ありがとうございます。」

「おめでとう。
今改めて、雅志を獣医にして良かったと思ったよ。」

そう語るのは…雅志のお父さん。


「雅志くん。
ワガママな娘だが、頼むな。」


「お父さんっ…」


顔合わせも終わって、披露宴本番へと移っていく。
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