Five LOVE☆
あ…れ…?

ゆっくりと目を開けると、
真っ白い天井しか見えなかった。


ここ…どこ…?


「奈留!?」


閉じようとした目が、雅志の声で完全に覚める。


「ここ、ホテル内の医務室。
早めに医者に連絡しておいて良かったよ。って言っても…母さんの親戚だけどね。」


なんて、安堵の笑みを見せる。



すごい…

親戚までもお医者さんって…


「ダメよ。
2日酔いが直っていない状態でハイキングなんて。
だけど、さすが雅志くんね。
対応が早いわ。
おかげで、普段は打つ点滴も、打たないで済んでいるしね。」


「なんか…もう…スイスに着いたときと同じくらい元気です。」


「でも、睡眠はとったほうがいいから、
もう少し寝ていなさい。
所詮お酒に頼った眠りなんて、質はかなり浅いのよ。」


それから2時間。


「起きて?
奈留。
中華料理食べに行くよ?」

いつもとは違って、テンション高めな雅志の声で起きる。


なんでこんなにテンション高いの…?


「ん?
親父、医者になりたてのころに生計を立てるために、中華料理屋でバイトしてたんだよ。
だから親父からいろいろ聞かされてた俺も…
多少は料理できるの。」


初めて知った。

雅志が料理出来るワケ。
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