Five LOVE☆
「んっ…ん?」
「悠―月。
おはよ。」
悠月、やっと起きたよ。
「もう6時だよ?」
悠月…何か顔赤い?
「あっ…ごっ…ごめんっ… 和之っ…
あのっ…そのっ…和之のっ…ひざまくらでっ…///」
そんな照れることかな?
「別に…僕は大丈夫だよ?」
「ってか…朝までずっと…仕事放り出してこうしてくれてたの…?
和之の仕事が…」
「僕は大丈夫だって言ってるでしょ?
悠月は自分の仕事の心配してればいいの。
さ、朝ご飯でも食べに行く?」
「うっ…うん…」
女の子は…
1人にしちゃいけない。
それが僕の持論。
僕はそれで…
たった1人の妹を大学生の頃に亡くした。
バイト帰りで遅くなった妹を、車で送って行こうとしたら、
「大丈夫だよ。
1人で帰れるから。」
って言ったから、僕は1人で帰った。
だけどその晩…
妹は…僕の元には帰って来なかった。
妹は…変わり果てた姿で見つかった。
トラックに轢かれて命を落としたらしい。
信号は青だったのに…
運転手がハンドル操作を誤って、妹を…
僕は何度も自分を責めた。
「僕が、あの日…無理やりにでも一緒に帰っていたら…」
その日以来、女の子は何があっても1人にしちゃいけないって思って、なるべく近くまで一緒に帰るようにしている。
悠月は…なんとなく…
僕の妹に…似ている気がするんだ。
何があっても自分の信念を曲げないところとか…
雰囲気とか。
和之side〈終〉
NEXT…悠月side