Five LOVE☆
〈雅志side〉
ココアの吠え声で目が覚める。
この吠え方は…
間違いない。
院長が帰ってきたときの吠え方だ。
ヤバいな…
こんなとこを院長に見られたら…
まだ熟睡している奈留を隠すように布団をかけて、後ろ手にドアを開ける。
「また寝泊まりしてたのかい?
本当に雅志くんは勉強熱心だなぁ。」
「はい。
…でもまあ…そんなことないです。
あ…加奈ちゃんが…無事に出産を終えたことは…ご存知ですか?」
「知っているよ。
…奈留ちゃんの母親の勤務先の病院から私の元にも連絡がいってな。」
「そうですか。」
「奈留」の名前を聞くと、自然にこぼれる笑みを抑えることが出来なかった。
院長の前では…抑えるべきなのに。
「…何かいいことでもあったか?
そういえば、ペットホテルにまた猫ちゃんが増えるようだが…」
診療台の上の毛布にくるまって寝ている子猫に気付いたのだろうか?
「すいません…
勝手に…
もう1匹のほうは…どんな処置をしても回復の見込みが見られなかったので…
安楽死…させました…
奈留…ちゃんは…納得いかないって泣いてましたが…」
「奈留ちゃんにとってはツラかっただろうがな…
これも勉強だ。
彼女にとっては…な。
雅志くんの判断は正しかったんだよ。」
っていうか…しまったよ。院長の前で「奈留」って呼びそうになったよ…
「奈留ちゃんも寝ているんだろ?
私の部屋で。」
「え…ええ。
…すみません…勝手に…」
「責めたりはせんよ。
君の大事な人だろう?
キューピッドはあの子猫ちゃんかな。」
絶対…バレてる…
俺と奈留が昨日から付き合い始めたこと…
何なんだよ…何でもお見通しだな…あの院長…
「奈留?
…起きてんだろ?」
「…起きてるけど、布団から出る気しなーい」
「んっ…」
ちゅっ…
「ちょっ…雅志っ…///」
「俺に口答えしたお仕置き♪
早く起きないと、もっと深くするよ?」
あ。起きた。
「おはよ。」
ココアの吠え声で目が覚める。
この吠え方は…
間違いない。
院長が帰ってきたときの吠え方だ。
ヤバいな…
こんなとこを院長に見られたら…
まだ熟睡している奈留を隠すように布団をかけて、後ろ手にドアを開ける。
「また寝泊まりしてたのかい?
本当に雅志くんは勉強熱心だなぁ。」
「はい。
…でもまあ…そんなことないです。
あ…加奈ちゃんが…無事に出産を終えたことは…ご存知ですか?」
「知っているよ。
…奈留ちゃんの母親の勤務先の病院から私の元にも連絡がいってな。」
「そうですか。」
「奈留」の名前を聞くと、自然にこぼれる笑みを抑えることが出来なかった。
院長の前では…抑えるべきなのに。
「…何かいいことでもあったか?
そういえば、ペットホテルにまた猫ちゃんが増えるようだが…」
診療台の上の毛布にくるまって寝ている子猫に気付いたのだろうか?
「すいません…
勝手に…
もう1匹のほうは…どんな処置をしても回復の見込みが見られなかったので…
安楽死…させました…
奈留…ちゃんは…納得いかないって泣いてましたが…」
「奈留ちゃんにとってはツラかっただろうがな…
これも勉強だ。
彼女にとっては…な。
雅志くんの判断は正しかったんだよ。」
っていうか…しまったよ。院長の前で「奈留」って呼びそうになったよ…
「奈留ちゃんも寝ているんだろ?
私の部屋で。」
「え…ええ。
…すみません…勝手に…」
「責めたりはせんよ。
君の大事な人だろう?
キューピッドはあの子猫ちゃんかな。」
絶対…バレてる…
俺と奈留が昨日から付き合い始めたこと…
何なんだよ…何でもお見通しだな…あの院長…
「奈留?
…起きてんだろ?」
「…起きてるけど、布団から出る気しなーい」
「んっ…」
ちゅっ…
「ちょっ…雅志っ…///」
「俺に口答えしたお仕置き♪
早く起きないと、もっと深くするよ?」
あ。起きた。
「おはよ。」