Five LOVE☆
「雅志くん。
こぉいうことは…君の父親のほうが得意だろう?
連れてきなさいということだ。」


「そうしますよ。」


俺はそぉ言って、自分の車を走らせる。

後部座席に、俺のコートと毛布をかけた奈留を抱っこして乗せる。


行き先はもちろん、俺の実家。
どんな病状にもオールラウンドに対応出来るし、夜間もやってるから、かなり助かる。


「もう少しで…ラクにさせてやるから…
我慢しててな?」


赤信号の度に奈留に声をかけながら励ます。


キィ…


車を俺の実家、葦田医院の駐車スペースに停めると、奈留を抱っこしたまま受付に行く。


「……あら雅志くん。
久しぶりね。
…って…その子が!?」


「ん。
まあ…そんなところ。
俺の大事な子だから、丁寧に治療してくれよ?」


受付の看護婦にそぉ告げてから、奈留の保険証を手渡す。


「ん…」


「奈留…起きた?」


「雅…志…?
ここ…どこ…?
動物病院…じゃないよね?」


「うん。
俺の実家。
…葦田医院
っていうの。」


「嘘…
実家…って…雅志の?」


「そうだよ。
俺の親父、医者なの。
おふくろは看護婦。」


「何か恥ずかしいな…
どうせ来るなら、もっとちゃんとしてくれば良かったぁ~
こんな形で会うことになるなんて~…」


「三咲 奈留さ~ん」


「はい!!」


インフルの人だとは思えないほど元気に返事をすると、奈留が診察室に入っていく。
俺もその後を追う。


聴診器で胸の音を聞くのは、俺がやる。

俺より先に…奈留の白い肌を見るなんて、許さないからな?


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