ゆうやけ
そんな、わたしの気持ちかなえてくれた…

くじ引きで決めた席替え
純くんのななめ後ろ…

「隣りじゃなくて残念だね」って、わたしをからかう咲…

でも、純くんの横顔が、よく見える…

かっこいい…

見とれて、シャーペンを落としてしまった。

気付いた、純くんが…

「結、寝ぼけてんの」
って、拾ってくれた…

今、結って呼んだ…

純くんは、女の子を名字で呼ぶ…

思わず
「なんで、名前で呼ぶの?」って聞いてしまった。

「あっっみんな、結って呼ぶから…中田のほうがいい?」

優しい声…

「ゆっっゆいでいいよ」

ってうわずった返事に、
笑いながら、
「俺も、純でいいから…」って

「じゅん」
って言ったわたしに、

「おーっっ」
って返事しながら、

男子グループの方に、
歩いて行った…

こんなに近くに感じられるなんて…
とにかく…
うれしい
じゅんって、心の中で、何度も…
なんども…
つぶやいた…

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