ゆうやけ
それから、2人で、パスタ屋さんに行った…

純は、いつも、和風パスタなんだ…
いかとたらこのスパゲティ
わたしは、キノコとチキンのクリーム

途中で、交換したりして、純と一緒だと、何倍も美味しい…

デザートが運ばれて来た
「わー美味しそう」

喜ぶわたしに、純が…
「俺、結だけに、話しておきたい事が
あるんだけど」
わたしは、
純のまじめな声に驚いて、
コーヒーカップをおいた
純は、自分の過去を話し始めた

「俺、ばあちゃんと2人
だけでくらしてるんだ、
俺が、小学生の頃、親父が、
病気で、死んじゃって…
それから、しばらく母親と暮らしてたんだけど、
生活が厳しくて、
母親が、夜の仕事はじめたんだ。
俺、夜1人で寂しかったけど。
母親が俺の為に、働いてくれてるから!
我慢してた…
でも、友達と同じに、
ほしい物買ってもらえなかったり…
まわりの大人に、
かわいそうって
言われるのが、嫌で…
それでも学校の行事には、顔だしてくれた母親のために、
家の事手伝ったりしてたんだ…
でも、やっぱり、母親も2人だけの生活が、限界だったみたいで、
中学入学に合わせて、
ばあちゃんちに、引っ越したんだ、相変わらず夜仕事に行ってたけど、
ばあちゃんとじいちゃんがいたから、寂しくなかった、
でも、母親が、二三日、家に帰って来ない事がふえて、
ある時…
いなくなった、俺すげー荒れて、じいちゃんにも、ばあちゃんにも、迷惑かけた、
ある時、じいちゃんが、喧嘩して帰って来た、俺に言ってくれた言葉がある
じいちゃん、すごくさみしそうな顔で
純に、辛い思いをさせてしまったのは。
お前の母親の親である、俺の責任だ…
人に、嫌な事言われる事に、
腹を立てて、手を上げて、何か、変わるのか、
もっと、器を大きくしろ、今までの、嫌な経験を、糧にして、生きていけ、辛い経験が、あるやつは、人に優しくできるはずだ…
わかるか純って言って泣くんだ…
俺、その時のじいちゃんの顔と言葉一生わすれない」

涙が自然と流れてきた…
わたしは、わたしを守ってくれる、両親がいる、
でも、純は…

つらかったんだ…

だから、外見で、人をからかったりしないんだね
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