ゆうやけ
泣いてる、わたしの涙を、きれいな、長い指で
優しくふきながら

「だから、俺、卒業したら、就職するつもりなんだ」

「純、勉強できるのに」

今の私には、それしか言えなかった…

「木村先生は、奨学金の資料集めてくれて、ばあちゃんも、大学進学を進めてくれるんだけど、ばあちゃんの事考えると、就職かなって、考えてる…」

私は、うなづいていた

「進路違っても、ずっと一緒だからな」

純が、私の指を、いじりなが、顔をのぞきこむ

「私も、一緒にいたい」

まだ、泣きやまない私に…

「結のおっぱいは、俺のもの」

思わず笑っちゃった

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