ゆうやけ
いつもより、はやく学校についた。
静まり返る廊下を、歩いていると、
教室から、話し声が、聞こえた。
「お前、最近スカート短い」
「そーかなあ、かわいい?」
えっっ、先生と舞??
「誰に見せたいんだ」
「べつに」
「べつにじゃない、もう少し、長めにしろって」
「亮ちゃん、ヤキモチやいてんの」
「うるさい、言う事聞かないと、チュ~するよ」


わたしと、純は、すべて理解した。
舞が、手をつないで歩く、私たちを、寂しげに見るのも…

あの時、先生が
「お前らは、いいな」って
言った事の意味も

少し離れて、階段を上がって来た、クラスの子にわざと、大きい声で、
「おはよ」って言った…

先生が、慌てて、教室から、出て、私たちと反対に走って行った…

「秘密にしよう」

って言った純に…
うなずいた。

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