ゆうやけ
ゆうくんの声

「はーブス、俺彼女いるの知らないの?」
私は、足をとめた…
「知ってます…」

小さい声…

「あいつ以外、付き合う気ないから」

冷たい声

「は…い…でも、サッカー頑張って下さい」
と差し出した。
水色のストライプのタオルを、ゆうくんは、ふり払って、走って練習に戻っていった…

その子は、泣きながら、タオルを、ゴミ箱に捨てて…

小さく、背中を震わせて帰って行った…

私の事1番知ってる咲は…

「ゆうくん、断ったね
結の事だけなんだよ…」と…

何も言わない私の心を
すべて解ったらしく…


手をギュって、握ってくれた…
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