ゆうやけ
わたしは、はやくその場から、立ち去りたい…
大好きな純が…

わたしじゃない…
女の人といる…

見たくなかった…

わたしは、顔を見ないで、歩きだした。


「結…」
純の声がかすかに聞こえた…

ぱしっっ
たたいた音…
「純くん、いい加減にしてよ。なんなの…
純は、結の事だけだと思ったのに…」

咲の声だ…

わたしは、泣きながら、
歩き出す…

咲が、走って来て、
わたしをだきしめてくれた…

「もーいい…
もーやだよ…」

わたしは、通り過ぎる人の目を気にせず…

咲の胸の中で泣いた…

それから、舞とゆっちゃんを、呼び出して
四人で、カラオケで、
歌いまくった…

心の隙間は、埋まらなかったけど…

友達の。暖かさを
改めて。実感した…
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