ゆうやけ

｢結ちょといいか｣
隣りのクラスの子と話してた。純が、まじめな顔で、私のてを引いて、屋上に行った
誰もいないのを。確認して、
｢やばいぞ…木村先生と、舞ちゃん、一部で、うわさになってるらしい…｣
｢なんで…｣

｢さっき、ちょっと聞いたんだけど。この前、先生の車に乗ってる。舞ちゃんを、みたやつがいるらしいんだ…
いちお、舞ちゃんには、彼氏がいて、その日は、俺たちと遊んでたって言っておいたけど…｣

｢ありがとう…わたしもなにか言われたら、そう答えておく｣


2人で、教室にもどると、舞の前に、何人かの女の子が囲んでいた。

｢木村先生、困らせるのやめてくれる…
この間の日曜日、先生の車に乗ってる所みたって奴が、いるんだけど…
無理矢理乗ったんでしょ…｣
なにも言わずに。下をむいてる舞…

思わず
｢ちょっと、変な言い掛かりやめてよ…
舞には、彼氏いて、その日、私たちと一緒にいたんだけど…｣
一瞬…だまったけど、
その中の一人が…

｢そんなの証拠にならないよ｣

拓くんと咲が、教室にはいって来た
｢わたしと拓も一緒だったけど…｣
咲が、にらみ付けた…
追い討ちをかけるように…
拓くんが…

｢おまえらさ、へんな言い掛かりつけるのやめろよ。先生がすきなら。
正面きって、先生に言えよ。舞ちゃんに、そんな事言っても、なにも始まらないんじゃないか…｣

騒ぎを、聞き付けた。
他の先生が、

｢何やってんだ｣

と教室に入って来た…

｢お前ら、自分の教室に戻れ…｣

その場は、おさまったけど、その後、ちょっと、大変だった…

教頭先生に、それぞれ呼ばれて、
本当に、一緒だったか。何度も聞かれた。
わたしたちは。
嘘を突き通した…


一番辛かったのは、舞だったと思う…

あれから、授業中も、
ホームルームでも…
お互いが、さけているようにみえた…