新撰組と鬼の娘
そして、倒幕派の新撰組屯所襲撃は阻止されたのであった。
蘭「ほんま残念どすわぁ。似合ってましたのに……。」
私はいつもの恰好に着替えて、沖田さんの迎えを蘭君さんと待っていた。
『私もちょっと残念です。もっと長く着物を着ていたかったです。』
などと話をして暇を潰していた。
しばらくして、沖田さんが来た。
総「夜魅ちゃん!」
『沖田さん!……じゃぁ、蘭君さん、お世話になりました。お雪ちゃんによろしく伝えて下さい。』
蘭「えぇ。伝えときます。ほなまた。」
『ありがとうございました!』
私は蘭君さんにお辞儀をして、沖田さんの所に走って行った。
総「遅れちゃってごめんね?お詫びに帰り、約束した甘味食べに行こうか!」
帰り道の途中、沖田さんが言った。
『え?でも私、お金が……。』
総「大丈夫。甘味くらいおごれるよ。てゆーかおごらせてよ。僕一応男だからさ。」
そう言って、沖田さんは私の手と自分の手を絡ませた。
そしてそのまま甘味を食べに行ったのだ。