新撰組と鬼の娘
総司side
夜魅ちゃんと口付けをした後、僕達はお祭りを楽しんでいた。
「そろそろ、戻ろうか。あんまり待たせると悪いし。」
『そうですね。帰りましょうか。』
そうして僕達は帰り道を歩いていた。
全く人が通っていない。
………おかしい。
前から誰かが来る気配がして、その人物が見えた。
……見えた途端、夜魅ちゃんの顔が恐怖に歪んだ。
男「あれ、やっぱり生きてたんだ。」
『あ………あ……。』
僕は悟った。
こいつが夜魅ちゃんの故郷を潰して、家族や仲間を殺した人物なんだと。
「貴様、何者だ。」
僕は夜魅ちゃんの前に立って、そいつを睨んだ。
男「その子の村を潰した奴、かな。」
夜魅ちゃんは恐怖でカタカタと震えている。
「何故この子の村や家族や仲間を奪った!?」
そう僕が問うと、男は薄ら笑いを浮かべて言った。