新撰組と鬼の娘
朝、僕は夜魅ちゃんを起こした。
もともと夜魅ちゃんは起こせばすぐ起きる子だったんだけど……。
今日はなかなか起きなくて、起きてもずっとぼーっとしていた。
「夜魅ちゃん、行こう。皆が待ってるから。ね?」
この言葉をかけるのも3回目。
『あ、ごめんなさい…。行きますね。』
そう言って、立ち上がる。
廊下まで出ると、また立ち止まってぼーっとしていた。
「夜魅ちゃん、行くよ。」
それほどまでに、あの男に会ったことがショックだったのかな?
広間に行くと、もう全員が揃っていた。