新撰組と鬼の娘
私は先に自分の食べた、茶碗などを洗った。
そのまま作ったときに出た洗い物を洗った。
『ぁ………。』
最後に洗ったのは包丁。
……これで手首を切れば…。
……これで喉を突けば…。
……これで左胸を刺せば…。
『………駄目だよ…。』
なんてことを考えてるんだ、私……。
<鬼の血は万病の薬なんだよ>
『…っく………。』
やってはいけない。
わかっているのに、右手に持った包丁は震えながら私の左腕にゆっくりと近づく。
もう少しで触れようかというとき、私の右手を誰かが掴んだ。
『!?』
藤堂さんだった。
平「何やってんだ?」
いや、藤堂さんだけじゃなくて原田さんもいた。
原田さんは私の手から包丁をとった。