新撰組と鬼の娘
『何って………洗ってただけですよ?』
左「嘘をいえ。自分の腕に傷をつけようとしただろう?」
有無を言わせない真っすぐな目。
思わず逸らしてしまう。
平「んでそんなこと……。」
『……私だって、やっちゃ駄目って自分に言い聞かせましたよ……!!』
それでも、自己規制ができなかった。
私はあいつに狂わされている。
あいつさえいなければ………。
今こんなに悩んだりすることなんてなかったのにっ…!!
『…私、なんであの時に死ななかったのかな………。』
左「おまっ…!?何言って…。」
『だってあの時、家族や村の皆と一緒に人間と戦っていれば私1人が生き残ることなんてなかったじゃないですか!』
なに言ってんだろ、私……。
『私1人が生き残って……、私よりも小さい子達もいっぱいいた!私は村の子供の中じゃ1番上だったから……皆を守る立場なのに…!』
逆に守られた。
自分が守らなきゃいけない子達に、守られた。
いつの間にか、皆来ていた。