新撰組と鬼の娘
私はその場に座り込んだ。
『なのに………私だけ隠れて、生き残って………。皆は無残に斬り殺されて、私は皆を埋めることもしないで逃げてきた!…私は最低だ…。』
そう、最低。
超最低。
『皆さんにも迷惑かけたくありません……。私があの川の土手で力尽きなければ……よかったんです………。』
勇「それは違うぞ。」
『ふぇ……?』
近藤さんが私の元まできて、私を抱きしめた。
『!!』
……あったかい…。
お父さんみたい…。
勇「君が生き残ったのは訳があるんだ。…私達に出会うため。そして、村の皆の分まで幸せになるためだ。……埋葬なら、私達も手伝おう。君の仇を討った後に…。」
『ぅっ……うわぁぁぁん…!!』
私は泣いた。
自分の愚かさに。
近藤さんや皆さんの暖かさに。
そして、思わず呟いた。
『ぅっ……ぅっ、お父…さんっ!』