新撰組と鬼の娘
故郷
総「準備できた?」
『はい!お待たせしました。』
私は、今日は男装じゃなくて普通に着物きていた。
『えっと………。確かこの道をこう行って……。』
私はあの土手からの道を思い出しながら歩いた。
やがて、森にはいり懐かしい道が見えてきた。
ちょっと離れて歩いている皆さんは、こんな森の奥深くに村なんかあるのか、と言ったような顔で歩いていた。
そして、村の入口に立った。
……あの時のままだ……。
全部全部……
なにもかも変わってない。
『…つきました……。ここが、私の故郷です。』
さぞかし、皆驚いたことだろう。
私もはっきり見たのは初めてだ。
なんせ、真っ暗闇だったのだから。