新撰組と鬼の娘
故郷


総「準備できた?」


『はい!お待たせしました。』


私は、今日は男装じゃなくて普通に着物きていた。


『えっと………。確かこの道をこう行って……。』


私はあの土手からの道を思い出しながら歩いた。


やがて、森にはいり懐かしい道が見えてきた。


ちょっと離れて歩いている皆さんは、こんな森の奥深くに村なんかあるのか、と言ったような顔で歩いていた。



そして、村の入口に立った。


……あの時のままだ……。


全部全部……

なにもかも変わってない。


『…つきました……。ここが、私の故郷です。』


さぞかし、皆驚いたことだろう。


私もはっきり見たのは初めてだ。


なんせ、真っ暗闇だったのだから。







< 71 / 105 >

この作品をシェア

pagetop