新撰組と鬼の娘
敬「これは………。」
かろうじて声が出たという感じの山南さん。
『私の家があった場所まで案内します。ついて来て下さい。』
血はもちろんとっくに乾いて、腐り始めているものもあった。
悪臭が漂う。
でも、私にはそんなの感じなかった。
……今跨いだのは、1番歳が近かった小太郎君。
…今横を通ってきたのは、おもしろい話をしてくれたおばさん。
いろんな思いが駆け巡る。
やがて私は、半分焼け落ちてしまった我が家の前に立っていた。
『………ただいま…。私の家。』