新撰組と鬼の娘



その一言で行動が始まった。


……ほんとに、赤ん坊まで殺している。


「夜魅ちゃん、この子は?」


『あ、光(コウ)ちゃんですね。光ちゃんは、あの2人の子供です。』


そう言って夜魅ちゃんはある夫婦を指差した。


僕は赤ん坊を抱き、2人のところへ置いた。


夜魅ちゃんの提案で家族ごとに埋葬しようとなったのだ。




皆でやって、家族ごとに分けられた頃には夕方だった。


『…さぁ、埋めましょう。皆が安らかに眠れるように……。』


そう言って、土をかけはじめた。


僕達も土をかけた。


1つの家族に、丁寧にやっていった。


そして最後…………夜魅ちゃんの家族。


『…皆、またね………。必ず………必ず、仇をとるよ。そして…私は生きるよ。』


埋めて、花を飾る。


『皆……さよなら…。』


そう言って夜魅ちゃんは、笑った。








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