新撰組と鬼の娘
その時、奴の刀が沖田さんの腕を掠った。
総「っ……!」
『沖田さん!』
男「ふん。どうした。息がきれてるぞ。」
……確かに。
沖田さん、様子がおかしい…?
総「黙れ……!」
そう言ってまた切り掛かる。
奴は不気味に笑い、受け止めた。
そして、沖田さんの刀を跳ね返しおもいっきり沖田さんを蹴り飛ばした。
総「ぐはっっ……!」
『沖田さんっ!!!』
かろうじて耐えたが……。
総「ぐっ……かはっ…!」
大量の血を吐いた。
そんなに強い蹴りではなかったはず。
『沖田さん!大丈夫ですか?!』
近づこうとすると、沖田さんに止められた。
『!』
総「きちゃ……駄目だよ?」
『でも………っ!』
沖田さんの様子を見て、奴が言った。
男「…労咳か。」
労…………咳…?
あの……不治の病の?
総「だったら、何だって?」
否定、しない……。
沖田さんは刀を構え直した。
総「次で決める……!」
そう言って沖田さんは捨て身で切り込んだ。
『沖田さあぁぁん!!!』