新撰組と鬼の娘
その後……
『ん………んぅ…。』
小鳥のさえずりで目を覚ます。
目に飛び込んできたのは見慣れた天井。
起き上がれば、見慣れた布団。
『…私、いつの間に……?』
いつの間に屯所に戻ってきたんだろう。
『!沖田さん!?』
沖田さんがいない。
私は布団から飛び出した。
どうしよう……。
私の血を飲ませたから大丈夫だと思って安心してたけど、まさか血の話は嘘?
奴の話は、嘘だったの………?
私の頭はいろんな考えがごちゃごちゃしていた。
廊下を走っていたせいで、曲がった時に誰かにぶつかってしまった。
『きゃっ!』
?「おっと……。起きたのかい?」
近藤さんだった。
勇「駄目じゃないか。布団で大人しくしてないと。」
『沖田さんは…?!沖田さんは無事ですかっ?!』
取り乱す私を近藤さんは落ち着いた声音で話した。
勇「大丈夫。総司はちゃんと生きてる。今、君の様子を見てから総司の所に行こうとしてたんだ。」
『ほん……と、ですか…?』
勇「あぁ…。」
『よかった………。』
無事だと知って、足の力が抜けた。
座り込みそうになるのを必死に支え、近藤さんと一緒に沖田さんの寝ている部屋に向かった。