人の手相をいじって何が面白いねん。
占いの館からの帰り道、




早紀は気が




重かった。







早紀が家に帰ると、




玄関に父や弟の趣味とは違う






男子の靴があった。







リビングに行くと



母と知らない男子が





向き合ってしゃべっていた。











「お帰りなさい。





 早紀ちゃん」







「こんにちは」







と、早紀は男子にあいさつした。





男子も立ち上がって




あいさつしてきた。





「早紀ちゃん。




 赤井君よ。



 今日から一緒に暮らすから



 仲良くしてね」



「えっ。






 暮らすって」





「昨日、



 茨城の親戚の子を



 しばらく預かるって



 言っておいたの




 忘れたの?」








早紀はそんな事は






聞いていなかった。




そもそも、



赤井なんて親戚がいた





覚えはない。


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