人の手相をいじって何が面白いねん。
早紀は



風呂に浸かりながら




言われたことを




考えてみた。








『里子さんは



 献上線から領主線を持った人に






 運が流れるって





 言っていたけど、






 領主線が書いてあるのは








 誰なんだろう』











手のひらには書かれた線が





消えることなく残っていた。









『あの偽占い師を見つけて






 元に戻してもらわないと』















湯船に首の上まで浸かった。







『それにしても、




 赤井って




 何者。







 父さんも知っていたし、







 弟だって慣れていたし』






早紀は分からなくなって





頭を振った。

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