人の手相をいじって何が面白いねん。
第三線
家を出ると



赤井が後から




付いて来た。




「誤解されるから、



並ばないでね」




「俺は



 別に




 いいけどな」



そう言われて





悪い気はしなかった。




顔がほてってきた。



危なく




訊きたいことを




忘れそうになった。




「あなたは





 何者なの」





「赤井誠。





18才。




浪人生。




両親がアメリカに出張中で、




今は




若宮家に




居候してます。





以上、だけど」





「ふざけないでよ」



早紀は




怒ったフリをした。



「行くぜ」






早紀は




赤井に手を掴まれて




点滅し始めた信号を渡った。


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