人の手相をいじって何が面白いねん。
「これが生命線で、



 頭脳線、



 感情線、



 運命線ね」





伯母は早紀の手相ををなぞった。





さらに、




手相を虫眼鏡で覗いた。







「結婚は




 25から30かな。



 ここに細かい線が出ているから






 玉の輿に乗れる人ね。







 子供は






 3人…」



早紀の両手の手相は、


いろいろ説明を受けているうちに、


赤ペンで真っ赤になった。







「後半、



 ダンナの浮気とか、



 婦人科系の病気になるかな。









 ちょっと健康運を良くする線を





 書くね」






伯母は


黒いペンで線を書いた。








「これでよし」







明美の伯母は





なぜか満足そうな顔をした。
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