人の手相をいじって何が面白いねん。
『まさか、





母さんは赤井君のことを






忘れている?』




「赤井君ってだれなの?



早紀ちゃん」



と、母が尋ねてきた。





『間違いない。




忘れている』




「姉貴、


彼氏を呼んでいたのか」



と、弟が茶化すように言った。




「早紀ちゃん。




そうなの?」




「ちょっと待って」


『もしかして、




赤井君が






いなくなった』







早紀は二階に駆け上がった。
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